ダンボール仙人

午前中に授業も終えたことだし、

参考書でも見に行こうかと

街に繰り出したのが運の尽きでした、

カラオケで「粉雪」を歌って

気分が上がっていた事もあるのでしょう、

それは、まるで「一億人から君を見つけたよ」と言わんばかりに、

駅前で知らないご老人に呼び止められまして、

話を聞くと、酔いつぶれて

サイフも持ち物も失くしたので、

電車賃を恵んでくれと

おっしゃるので已む無く、

半分の電車賃を渡して

その場を去ったのですが、

よくよく考えてみれば、

電車賃は990円要求してくるし、

ダンボール背負いながら

話しかけてきたので、

騙されたなと思いながら

一リットルの涙を流しましたね...