校長のホッとひといき～２学期の授業を振り返る③スパイシーな香り漂う調理実習～
２学期には調理実習があるということで、今回の授業見学では調理室を訪れました。昭和世代の私にとって、男女問わず生徒たちが調理に向き合う姿は、感慨深いものがあります。今回のメニューは、麻婆豆腐、小松菜ときくらげのお吸い物、そしてごはん。定番ながらも、腕の見せどころが多いラインナップです。
最初の説明が始まると、「今日は自分たちで作るんだ」という緊張感が伝わってくるほど、どの生徒も一言一句逃すまいと耳を傾けていました。実習が始まれば、事前に決めた役割に合わせて、それぞれがスムーズに動き出します。
特に苦戦していたのは、ねぎのみじん切り。相談し合い、確認し合い、ときには先生に助けを求めながら、防水のためパウチされたレシピを片手に、少しずつ進めていきます。そして、最大の難関となったのがショウガのみじん切り。「これ、むずっ！」とつい声が漏れ、生徒たちは慎重にそろりそろりと包丁を動かしていました。
そんな試行錯誤の時間を経て、ついに料理が完成。チームごとに写真撮影をした後は、「いただきます！」の声を合わせると、調理室には「おいしー☆」という満足げな声が響き、自分たちで作った麻婆豆腐を誇らしげに味わう姿がありました。
そういえば、私自身も麻婆豆腐をレトルトに頼らず作ったことはなかったかもしれません。生徒たちの幸せそうな表情を見て、「今度はチャレンジしてみようかな」と思わされた、食欲をかき立てる授業でした。