校長のホッとひといき~避難訓練どうしてる?~
学校生活で最も大切なのは、学校に関わる全ての人が「安全・安心」に過ごせることです。そのため本校では、地域の学校医・学校歯科医・学校薬剤師(いわゆる学校三師)と連携し、養護教諭や保健主事と共に体制を整えています。さらに、大阪府全体を統括する組織として、昭和33年に発足した「大阪府立学校保健会」が活動しています。
本年度、私は第一地区校長部会の代表としてこの会に参加しています。直近の研究協議会では、オーバードーズや疑似麻薬・ゾンビたばこなどの課題、安全な修学旅行のためのハンドブック作成、保健室でのコミュニケーション支援など、各地区の興味深い取り組みが報告されました。
桜和高校が属する第一地区では、「各校の避難訓練の実施方法」や「生徒の意識調査」をテーマに発表が行われました。本校でも、11月5日の"880万人避難訓練"に合わせて全校で訓練を実施しています。当日は、私自身も授業見学を兼ねて生徒と同じ教室に入り、訓練に参加しました。 サイレンが鳴ると、生徒たちは机の下に素早く身を隠します。しかし、体格の大きい生徒の中には全身が入りきらない様子も見られました。そこで「一番守るべきは頭部だから、必ず頭だけは机の下に入れよう」と声をかけると、生徒たちは姿勢を調整しながら真剣に取り組んでいました。訓練であっても、自分の身を守る意識をもつ大切さを改めて感じた場面でした。
一次避難の後は、放送の指示に従ってグラウンドへ移動します。本校は道路を挟んだ先にグラウンドがあるため、安全確保のための誘導がとても重要です。この日は教員が要所に立ち、交通の状況を確認しながら、生徒たちが途切れなく移動できるよう丁寧に誘導していました。

また、今回は普段と異なる出入口から避難する場面もあり、生徒たちは「毎年訓練していないといざという時に動けないね」と口々に納得していました。火災発生時には7分以内の避難が求められますが、今年も昨年に続いて時間内に避難を完了することができました。
他校の実践紹介では、あらかじめ生徒に知らせず障害物を設置するなど、実際の災害をより現実的に想定した訓練が行われている事例もありました。いざという時に本当に命を守るためには、こうした工夫が欠かせません。今回の報告会では、本校の安全・安心な学校づくりに生かせる多くのヒントを得ることができました。

