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校長日記其の四百五~伝えることの難しさ~

 一昨日の日記で、最近目立つ傘の特徴を「落ち着いた二色の大きめの傘」と表現したが、「落ち着いた」も「大きめ」も主観的、相対的な表現なので、読んだ人はどんな二色を、どんな大きさを想像しただろうか。落ち着いた色に「赤」や「オレンジ」は入らないだろうが、実際は傘の先から3分の2ぐらいまでが「白」で残りの3分の1が「グレー」。同じデザインの傘をさしている生徒を数名見て、単にお洒落だなと思った次第。

 言葉の説明で、例えば、「右」を説明せよ、と言われて「箸を持つ方」と答えても、左利きの方もいるので、それでは通用しない。ある辞書に「右」は「正面を南に向けた時の西側にあたる側」とある。なるほどとは思うが、一般的に地図は北が『上』になっているので、正面を「南」に向けるというのがひと手間かかる気がする。では、「上」はどうか?ある辞書には「空間的に『高い』位置」「あるものを基準としてそれより『高い』ところ」とある。で、「高い」を調べると「物が、地面などの基準になるところから、かなり『上』の位置にある」とある。となると、「上」を説明には『高い』が必要で、「高い」の説明には『上』が必要となる。やはり言葉で説明するのは難しい。

  上下も 右も左も ふと迷い

 調べ出すと深みにはまる。「探究活動」では、そんなテーマを見つけてほしい。頑張れ、東高生!