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校長日記其の四百三十二~蝉の声さへ...~

 立秋を過ぎても猛暑は変わらぬが、蝉の声は一気にボリュームが下がった気がする。実際、東高校京橋門付近の桜並木に蝉の姿を探しても、上の方で2~3匹鳴き声は聞こえるが、姿をとらえられなかった。夏真っ盛りで朝7時頃からシャンシャンシャンシャン、軍団で鳴いているとうるさくて仕方がないが、いざ鳴き声が止むと寂しく感じるから不思議である。「シャンシャン」と書いたが、これは大阪で最も多い「クマゼミ」の鳴き声。子どもの頃は「ジージー、ジリジリジリジリ...」と鳴く「アブラゼミ」ばかりで、「クマゼミ」はそんなに見なかった。

 と、昨年の日記にも書いたような気がするが、先週末に「大阪のセミが東京のセミより"うるさい"理由」というネット記事を読んで驚いた。その記事によると、なんと、東京でおそらく一番多いのは「ジージー、ジリジリジリジリ」と鳴く「アブラゼミ」だという。私は、10年以上前、温暖化の影響で都会に「クマゼミ」が増えたという記事を読んだので、当然大阪よりも都会感の強い東京の方が「クマゼミ」が多いと考えていた(現在、東京で「クマゼミ」が繁殖していることについては、実は、関西から関東に行った人が「クマゼミ」の声が聞けないのが寂しいと思い、わざわざ何百匹か何千匹かを大量に捕まえてきて野に放ち、それが大繁殖したということだ)。

 というわけで、「騒音レベル」で言うと、アブラゼミが70~80dB、クマゼミは80~90dB(工場内レベル)なので、「クマゼミ」の多い大阪の方が「アブラゼミ」の多い東京よりもうるさいということらしい。

 私見だが、大阪では、最近「ミンミンゼミ」や「ツクツクボウシ」も減った。夏の終わりの風物詩でもあったので、誠に寂しい。高い枝の先に止まっている「ミンミンゼミ」を捕まえるための枠の小さな虫取り網はまだあるのか...。昭和の少年の記憶が、現実なのか夢なのか近頃曖昧である。

  秋立ちぬ 抜け殻一つ 飾りけり

 今夏の思い出はいかに、東高生!