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校長日記其の四百五十五~就職人、ここにあり~

 本校は99%の生徒が進学希望である。そのほとんどが四年制大学だが、皆一人ひとりがそれぞれの将来を見据えたうえで、短期大学や専門学校を選択する生徒もいる。当然ながら、そこに差別はなく、進学してからどう成長するかで将来も変わる。

 一方、事実として、本校で就職を選択する生徒は、ほんのわずかである。学校としては申し訳ないが、ほとんどの志望、ニーズに対応し、3年間を通して、大学受験の講話や補講、進路意識の向上や取組を進めている。そのようないわゆるアウェイとも言える空気の中、「私は就職するのだ!」と自らの意志を示すのは、相当強い決意と将来の理想、そして勇気をもっていなければ決断できないと察する。

 本日の放課後、そんな誇るべき生徒の模擬面接を行った。すでに進路担当から面接指導を受けているようで、入室からしっかりとした対応にホッとする。「まずは学校名と名前をお願いします。」と促すと、「大阪府立東高等学校から参りました、〇〇〇〇と申します。本日はよろしくお願いします!」と、二人しかいない校長室に響き渡るような大きな声。まぁよし...と、志望動機を皮切りに、仕事に対する考え方や高校生活で一生懸命取り組んだことや自分の長所・短所など、基本的な質問から業種に関わる質問をした。すべてに対して、一生懸命に誠実に答えてくれる。面接に対する心構えは十分できている。少し緊張していたようだが、素直な生徒でもあり、明後日の本番は大丈夫であろう。期待している。

 現在は多様な社会。いわゆる良い大学に入ったからといって、将来が保証されるわけではない。「生きる力」を身につけることが大切。この生徒の成長度が、10年後、大学に進学した生徒の成長度と比較してどうなるか、実に楽しみである。どっちも頑張れ、東高生!

  今は今 10年越しの ガッツポーズ

10月には、各大学の指定校推薦も始まる。約50名の生徒が受験すると聞いている。引き続き、模擬面接により、受験する自分の気持ちや得意分野、長所・短所等、生徒が質問の中で整理し、客観的に自分を見つめられればと思う。