最新情報・お知らせ

校長日記其の四百六十五〜問いの解き方、十人十色〜

 先日、「国語演習」の授業で、生徒が問題を解いている様子を見ていたが、ほとんどの生徒は、しばらくじっと固まったまま問題を見つめ、問題文を読み終わった頃に、おもむろに解答用紙に答えを書き出した。

 その後の答え合わせの様子を見ていると、当然、正解・不正解があり、間違った解答には赤を入れている。当たり前の光景ではあるが、なにか違和感を感じて、最後に問題用紙を確認すると、これがきれいなままである。

 私も事前に生徒と同じ問題を解いてみたのだが、実は、問題用紙は線や◯やメモでぐちゃぐちゃである。ぐちゃぐちゃであるが、私にすれば、問題文を理解するための、また、あとで問題を解くために必要な「しるし」である。問題演習において、限られた時間で難解な文章を読解するためには、文章構成や単語の意味と繋がり、言い換えなどを、文章を読みながらその都度チェックし、筆者の主張やその反対の考え方などを整理しておかねばならない。そのためには、自分の気づいた箇所に線を引き、重要なキーワードには◯をし、繋がりのある単語やフレーズは繋げておくことが必要である。・・・はずなのだが、生徒たちはそれを頭の中に収めているようなのである。もちろん、頭の中で整理できれば、それにこしたことはないのだが、あとから読み返したときに混乱しないのか。数名の生徒に聞いてみたが、イマイチ反応が悪く、要領を得ない。

 問題の解き方は、それこそ十人十色で否定はしないが、より速く、より正確な解き方を模索してほしい。どこまで採用するかは未知数だが、昭和の解き方は伝授した。目標達成の近道を見つけよう、東高生!

  演習の 急がば回れも 人により