校長日記其の四百八十六~生物に学ぶ~
東高校は、昨日から2週間は「相互授業見学」週間。教科担当間の見学だけでなく、他教科の授業も積極的に見学する。忙しい毎日ではあるが、より良い授業をめざして、資質向上に取り組む。授業力に天井はなく、これでよし、と思った瞬間から退化していく。つくづくキリのない仕事だと実感するが、時代が変わり、生徒も変わるのだからやむなし。
本日の授業見学の一つは「生物基礎」の実験。「脳」をテーマに、鶏の頭の解剖を行う。あ、ここから人によっては少しグロテスクに感じる描写となるので、苦手な方は次の段落を飛ばしてください...。
蒸した鶏の頭の皮を指やピンセットで剥ぎ取る。これが非常に軟らかく思った以上にきれいに取れる。現れた頭蓋骨もすでに硬さを失っているため、手でほぐすと崩れるように割れる。中に小さな「脳」が現れる。担当の先生が黒板に描いてある「脳」そのままである。
芥川龍之介『羅生門』の「六分の恐怖と四分の好奇心」ならぬ、「二分の恐怖と八分の好奇心」で、生徒たちの多くは難なく解剖を終えた。なかなかピンセットの動きが進まない生徒もいたが、学びの一つとして経験値を上げたはず。
解剖の後は、「脳」のスケッチ。上からと、前からと下からの3つの角度からスケッチをする。大脳、小脳、中脳、そして脊髄と...私も時間内に何とか描き終えた。採点が楽しみだ。というわけで、昔の自分は棚に上げて、生徒とともに学ぶのは実に楽しい。学びは実践、東高生!
淡々と 解剖するも 腕震へ
実験後...机には、肉惨憺たるトレーがあるばかりである。