最新情報・お知らせ

校長日記其の四百九十八〜教師も学ぶ〜

 本日は、今年度新採の英語科教員の研究授業を実施したが、思っていた以上にたくさんの教員が見学してくれた。
 ご存じのように、高校は学力や進路状況など、学校によって目標も指導も異なるが、新採教員にとっては、初めて赴任した学校が自身の全て。赴任校における教職員集団の雰囲気、他の先生との関わり、指導等によって、今後の教員人生も大きく変わる。
 今回、新採教員の頑張る姿をたくさんの教員が見学したという事実は、学校にとっても、当該教員にとっても、実に喜ばしい。今度の新採はどんなものか、いっちょ見てやろう...、自分が忘れかけている新鮮な感覚を取り戻そう...そんな気持ちでいてくれれば嬉しい。
 本人は「緊張しました」と言うものの、堂々とした姿で、50分を自分のものにしていた。授業後の振り返りでも、見学した教員から「視線がしっかり前を向いていて、緊張しているとは思えなかった」「これまで生徒と一緒に授業を作り上げてきたという感じがした」「スライドが生徒の興味を引くもので、取り組んでいる内容がよくわかった」など、肯定的な感想がほとんどであった。何より指導教員からの「吸収力が非常に高く、指導すると、次の授業ではそれが改善されていた。4月から大きく成長した」という発言が嬉しかった。

 誰しも最初から完璧ではない。生徒も教員も大切なのは改善力、成長力であり、それを身につけるための謙虚に学ぶ姿勢だと思う。時代も変わり、生徒も変わる中、教師が「これでいい」と思った瞬間、成長が止まるどころか下降する。研究授業後に、見学してくれた先生方のところを回り、一生懸命助言を仰ぐ新採教員の後ろ姿に光が見えた。

  謙虚にと 己のことは 棚に上げ

20221124_142742.jpg