校長日記其の五百五〜戦地を知る〜
先週2日(金)は、PTA・教職員人権教育研修会を開催。フリーランスジャーナリストの西谷文和様をお招きし、「戦火の子どもたちに学んだこと」と題して、ご講演いただいた。先日の笑福亭鶴笑師匠の話と共通するテーマで、戦地の状況を深く理解することができた。
西谷さんは、一度公務員として勤務されたが、戦争によってたくさんの子どもたちの命が奪われていくことに心を動かされ、何かできないかと、英語を独学で勉強され、イラクやアフガニスタンなどの現場に足を運ばれた。そこで、避難キャンプの耐えざる状況や子どもたちや女性に対する理不尽な扱い、一歩間違えば一瞬で命をなくす地雷処理の様子などを目にし、取材をするうちに、ジャーナリストとして自分の見たこと、感じたことを伝えられるのでは、と決心されたという。
また、現地に足を運ぶことで、自分と同じように、戦地に対して何かできないかと考え、用水路を作った、あのアフガニスタンで銃撃により亡くなり、ニュース等でも大きく報道された、中村哲さんだという。中村さんのように、コツコツと大きな仕事を成し遂げた方は当然尊敬されるべきだが、そこまで報じられなくても、何かできることをと、今もコツコツと戦地で支援されている方がたくさんいると思う。西谷さんは、危険な場所で取材を続けながらも、講演の最後には「好きなことができることを幸せに感じている」と話された。
生きがいは 他人知れずとて 大願なり