校長日記其の五百六〜「我武者羅」のもつ意味〜
「日本、サッカーW杯ベスト8の夢破れる!」。本日深夜0時開始の決勝トーナメントで、日本は、クロアチアとの1回戦で、延長戦を含む120分を戦い抜き、1対1。最終的にPK戦で1−3となり、惜しくもベスト8進出とはならなかった。
日頃サッカーを見ない私も、今回、ドイツ戦で見た、伊東純也選手、三笘薫選手の目の覚めるようなスピードに見惚れたし、それ以上に、サッカーを始めたばかりの少年のように敵を恐れずボールに向かっていく前田大然選手の「我武者羅」な姿に熱くなり、ついつい全試合見てしまった。
だから、深夜のクロアチア戦で、前田選手が先取点をあげた時は、(やっぱりサッカーの神様はよく見ている!)と、自分が神様になったと勘違いしながら頷いていた。さきほど言った(私が言わずとも多くの専門家が指摘しているところであるが)ドイツ戦の堂安選手の一発で決めたシュートも素晴らしいが、そこに至ったのは、前田選手の相手キーパーへのプレッシャーと、そのキーパーからのパスを受けた相手選手への伊東選手の当たりがあったからこそである。
「我武者羅」という言葉は、「一つの目的に向かい、ひたすらやるべきことをやる」といういい意味もあれば、「見境がなく、向こう見ずにむちゃくちゃすること」という悪い意味もある。サッカー選手は当然ながら、周りを見ながらプレーしているので、90分を戦うためには、毎回毎回ボールに向かっていくわけには行かない。それでも、自陣でボールを取らないとゴールは奪えない。そういう中で、素人目にも前田選手の落ち着いた「我武者羅」さは、私にとって輝いて見えた。
「サムライ」という言葉も、いい意味もあれば、悪い意味もある。いい意味で「サムライ」の見本としたい。我武者羅に頑張る時は頑張ろう、東高生!
我武者羅は 泰然自若の 先に有り