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校長日記其の五百七十四~AIに頼ること勿れ~

 「読書感想文」と聞いただけで、子どもの頃の夏休みを思い出し、何やらぞっとする方もいるのではないか。全国青少年読書感想文コンクールの主催者が、「盗作や不適切な引用」を違反とし、表彰候補から外す(失格)というルールを定めたという。最近は、「Chat GPT」なる、勝手に読書感想文も書いてくれるオールマイティなソフトなどのおかげで、本を読まずとも課題を提出できるという。昭和のアナログ男にとっては、また一つ頭を悩ます話題だ。

 「盗作」は当然として、「不適切な引用」とは何をさすか?「上手い言い回し」や「共感を生む表現」は、AIでなくとも、新聞や雑誌にあふれているし、本を読み慣れている青少年ほど、そういった上級の言葉遊びが身についている。ゆえに、身についた言葉を使ったつもりが、AIと一致してしまうと「不適切な引用」と見なされるかもしれない。主催者もそのあたりは理解されていると思うが、個人が見えない中で、あまた提出される読書感想文を適切か不適切かを見極めるのは難しいと思うのだが...。それこそ、それをAIに判定させるということになるかもしれない。

 一方、学校の課題の一つとしての「読書感想文」については、『個人が見える』ので、案外、「盗作」や「不適切な引用」を見極めることができる。書いた生徒の顔を思い浮かべながら読み進めていくうちに、(ん?)(あの子がこんな言葉を使うか?)(この漢字は書けないな)(いいや、これは違う)と、これまでの生徒の実力に見合わない文言やフレーズが出てくると、まずは職業柄ピンと来て怪しむ。だからと言って、いきなり「これ盗作やろ?」とか「誰に書いてもらった?」などと問い詰めては、本当にその生徒が書いていた場合、大きなショックを受けるし、実際に他の者に書いてもらっていたとしても、罪悪感からショックが大きくなるかもしれない。そこは、丁寧に文章を読み直し、(この程度なら本人が頑張って書いたかもしれないな)とか、少し引用したことがわかっても(普段、勉強しない生徒が一生懸命調べたのなら)と、真実は横に置き、あかんということを心に留めながらも、それ以降、前向きな指導を心がける。ただ、明らかに盗作だったり、ネットの丸写しだったりする場合は、きちんと生徒と向き合い指導する...というのが、例えばの指導。指導にもいろいろあるし、先生のキャラもあるので、何が正解かはわからないし、目の前の生徒と真剣に向き合えば、的外れなことは避けられるはずだ。

 たかが「読書感想文」、されど「読書感想文」。とりあえず、図書館へGO!東高生!

  猫の手を 借るまでもなし 手にスマホ

※写真は、今日の桜道

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