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校長日記其の五百七十五〜年度の終わりに〜

 本日で令和4年度が終了。今年度は、大阪府立高校として第一歩を踏み出したわけだが、これまで以上にあったいう間の一年だった。

 システム変更により、新たな事務手続きに戸惑い、妙なストレスを感じながら、教育活動に影響を与えてはならぬと、教職員で尋ね合い、教え合い、これまでにないスピードで過ぎ去った4〜5月、6月には体育大会を可能な限り、以前の形に戻そうと、応援合戦とフォークダンスを復活、3年生は前例を知らぬ中、新たな「HIGASHI」を求めて努力した。体育大会では、3年生の保護者の方1名を見学可とさせていただき、文化祭ではさらに制限を緩和した。

 1学期は、まだまだコロナ禍が継続、1年理数科野外理科実習は実施できたが、1年英語科・普通科の泊行事はそれぞれ延期して実施できた。2年普通科修学旅行も行先を山梨・静岡に変更して実施。2年理数科先端科学研修、英語科文化・語学研修は予定通り実施できた。進路実現に関する生徒の満足度も高く、学校として、何とか生徒に寄り添った教育活動を実施できたのではないかとホッとしている。

 特に学習面では、「生徒が主体的に考える授業」をめざし、教員が意識して授業を行った。ICTの活用率は90%を超えるが、一方で、「わかりやすい」ことが、生徒の受け身を定着させてはいけない。あくまでも勉強は自分でするものだという前提を忘れてはいけない。私ももちろんだが、教師は「先生の授業わかりやすいわー」と言われれば、素直に嬉しいし、もっともっとわかりやすくしてやろうと思う。それはそれで良いことだが、真面目な生徒ほど「正解」まで求めてしまい、「聴く力」は身につくが、「思考」をやめる。学習指導要領でいう「思考力・判断力・表現力」を身につけるために、育てるためにどうするか、この視点は外せない。答えを待つ生徒と、答えまでは教えられない教師の今後のせめぎあいが見ものだ。生徒が「もうええわ!自分で勉強するわ!」と開き直ることも時には必要である。

 ただ、自発的に自主的に考えさせることは大切だが、ヒントも何も知らずに考えることは大人にもできない。情報を与えることが必要だ。ということで、国公立大学に関する受験の情報の一つとして、今年度は、2年生を対象に、「共通テストトライアルゼミ」を国語、数学、英語の3教科で実施した。1回90分間、共通テストの過去問を解いて解説を行うというシンプルな企画だが、60名を超える2年生が参加し、真剣に問題を解いた。参加した生徒からは、「共通テストがこんなものかとわかった」「案外難しいと思ったけど、今回参加して国公立大学へのモチベーションが上がった」という声が多かった。当然、「もっとやってほしい」という要望もたくさんあったが、今のところ、それはない。教える側に時間の余裕がないこともある(教員もやってあげたい気持ちはある)が、先程述べたように「勉強は自分でするもの」であり、この企画も「生徒の共通テストに関する意識を高めるため」である。生徒には、これをきっかけに「自分で」勉強し、わからないところはいつでも聞いてくればいい。自分の進路は自分で切り開く。そういう強さが東高生には必要だ。頑張れ、2年生!

 探究活動に関しても、生徒のやらされ感をとっぱらうために、教師が好きなテーマを決め、得意分野あや趣味の話、今でも続けている「学び」やこれまでの「学び」について1年生に語る場として、探究学習教師編『学びの扉』という時間を設けた。スケジュールが合わず、時期はズレたが、先生方のいつもとは違う話や表情に、生徒も楽しみ、満足していたようだ。何より2年次の「探究」につながるものとして、今後の主体的な取組が期待できるものであった。頑張れ、1年生!

 さて、校内の桜も見頃だが、あと10日は持たぬかもしれない。本日の人事異動により、数名の先生方、事務の方とお別れする。これまでご尽力いただいた教職員の方々に心から感謝いたします。私は明日から赴任3年目となる。引き続き、東高校の活性化、教育内容の充実・発展との使命を果たすべく、奔走させていただきたい。令和4年度、了。

  早春や 心ばかりが 先を行く

※写真はダンス部、ソフトテニス部の様子。生徒は一生懸命!

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