校長日記其の五百八十四〜本の魔力〜
帰りのJR環状線内、私のカバンには『爆弾』が入っている。いつ爆発するのか私にもわからぬ。というのも、私の意志に関係なく、その『爆弾』はすでに、多くの人の心にがっちり固定されているからである。
...と、物騒な書き出しとしたが、もちろん『爆弾』は本物の爆弾ではない。「このミステリーがすごい!」と「ミステリが読みたい!」の両ランキングで1位を獲得した小説、呉勝浩著『爆弾』であり、東高校の図書館でお借りしているものである。先日、借りたばかりだが、まだページを開くことなく、梶井基次郎『檸檬』の感覚を再現して楽しんでいる。危ない奴だと思われそうだが、「フィクション」とはそういうものであり、「リアル」との線引きがあるからこそ「本」を楽しめる。
さて、このように、私は本が好きである。読書自体も好きなので、趣味は?と聞か
相当前にも書いたが、本の選び方も人それぞれだろうが、私はというと、まずは装丁
表紙を開くと、タイトルが浮かび上がるが、その文字の大きさにま
パラパラとページをめくると、これまたスーッと心に入って来るフ
ちょいちょいいい塩梅で挿絵(決してイラストとは呼ばない)があ
そんな感じで全体の感じを得た後で、1ページ目を見る(決して「
と、一冊の本を購入するまでの私的感情含むルーチンを書いたまで
今日は、奇しくも、あの村上春樹の6年ぶりの新作長編『街とその不確か
きっかけは 表紙の隅の 売り言葉
桜も良いが、本も良い。とりあえず、図書館に寄って帰ろう、東高生