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校長日記其の五百九十三〜磨くこと〜

 2日前になるが、毎年、生徒の遠足の日に合わせて、s油引きを行っている。古い校舎を少しでもきれいにと、遠足の付き添い以外の教員で、汗をかいて校舎と心を見抱いている。

 歯磨きに靴磨きなど、実際に「磨く」行為は多々あるし、「自分磨き」という言葉も浸透している。それこそ「切磋琢磨」は、お互いを磨きあうこと。「磨く」というのは、上の空、や、◯◯しながらではできないもので、集中して行うものである。実際、「磨く」というのは、始めるまでは少し面倒なものだが、いざ磨き始めると、何もかも忘れてついつい一生懸命になるものである。また、「これでよい」という終わりがないので、続けるか否かは自分の胸三寸にかかっている。

 野球でも、サッカーでも、グラウンドスポーツは、特にスパイクが汚れるが、学生時代、試合前にスパイクを磨くのを忘れていて、先輩にどやされたことがある。そのおかげで、監督だったときも必ずスパイクを磨いていた。また、磨いたら磨いたで小さな達成感もあるし、ピカピカになったスパイクを見ると愛着も湧いて、よし、がんばろう!という気持ちになる。途中の手のだるさは、どこかに行ってしまうのである。モノを磨くと、心を磨いた気になれる。

 ・・・と、書くだけ書いたが、遠足当日は終日出張で、先生たちの汗かく姿も見ることもなかったし、そもそも校長室の床は油引きもいらない。翌日のピカピカの職員室の床をちらと見て、皆の汗かく様子を想像して少し寂しさを覚えた次第。

  こぼれ来る 床の光が 眩しすぎ

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