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校長日記其の六百九〜未来を託す〜

 今週月曜から、4名の卒業生たちが教育実習に励んでいる。この4名は3週間の実習、来週からは2週間実習の6名がともに励む。例年、どんな卒業生たちかと、ゆっくり話す時間を取るのだが、今年は忙しすぎて、そういう時間も取れない。たまさか校長日記を更新できていないことからもおわかりいただけるのではないかと。

 ・・・と、さりげなく言い訳をしながらも、ブラックと言われ、教員不足のこの時代に、「先生になりたい!」と意欲をもって目をキラキラさせて取り組んでいる姿は誇らしい。働き方改革が叫ばれて久しく、また、部活動改革や定時一斉退庁日などの新制度の導入はあるが、生徒と対面で信頼関係を築く時間は削れない。それが「人材育成」を主たる目的とする教育の原点である。そして、その教育に「やりがい」を感じるのは、他でもない「生徒の成長」であり、「先生、ありがとう」という一言であり、そして、卒業後も続くであろう人間関係なのである。そして、皮肉なことに、この「やりがい」や「意欲」という気持ちに頼っている、いや、結果的につけこんでしまっているのが現実であり、その現実の中で日々懸命に励んでしまっているのが、心優しく寛大な先生たちなのである。

 一方で、これから職を選択しようか、という若者が、教員を単なる仕事として、冷静に見比べた時に、魅力的な仕事として映らないのも、悲しいかな、現実である。そういう中で、「先生になりたい!」と志してくれている教育実習生。この若者たちの芽を摘んではいけない。未熟なところはあって当然、失敗もありき、うちの生徒も人を見る目はあるので、しっかりとコミュニケーションをとって一歩でも前に成長してほしい。学校としても、ぜひ、実習が終わった時に、「やっぱり先生っていいですね」「絶対、先生になります!」という気持ちになってくれるようサポートしていきたい。

  今日明日と 生徒の顔が 変わるよう

 未来の教師に、幸あれと願う。二日も日記をサボった分、少々熱くなってしまった・・・。