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校長日記其の六百三十一~世にも奇妙な朝の話~

 朝8時過ぎ、今日の京橋門付近はすでに27.5℃。携帯扇風機を片手に登校してくる生徒も少なくない。国道1号線の信号が変わる間隔で同じような時間に同じような顔ぶれで登校してくるが、ここ数日は、全体的に微妙に1分前後時間が後ろにずれている気がする。たまたまなのか、暑くなってきて生徒の歩みがゆっくりなのか。

 そんな中、もう少しで予鈴がなるという頃、生徒たちは小走りになるが、ある生徒が不と落ちている何かを見つけて拾い、「先生、お金が降ってきました」と千円札を見せる。「降ってきた?」「はい、よくわかりませんけど、いきなり降ってきました」と言う。すぐ前のマンションの上の方を見ても誰もいないし、隣のNTTさんには低い壁があるのみ。拾ったところは私も見ていたが・・・と、そうしている間に予鈴がなったので、とりあえず預かった。

 はてさて、生徒が拾ったシーンを思い浮かべても、確かに直前まで道にお札はなく、私自身もいきなり現れた印象がある。最近少しはまった『ペンディングトレイン』を見て間もないからか、実は過去か未来かどちらかからタイムスリップしてきたのではないかと、いらぬ想像が膨らむ。お札の顔が伊藤博文なら、少しそんな期待をするし、さすがに北里柴三郎なら確実に未来からだとSF小説の主人公になれるのだが、どう見ても野口英世である。野口博士に全く罪はないのだが、少し恨めしい。

 実はキツネかタヌキのお遊びで、授業終わりまで封筒に入れて置いておいたら葉っぱに変わるのではないかと淡い期待も抱いたが、開けてみればやはり野口英世。結局、「帰りにきちんと警察に届けとき。」と言って、拾った生徒に返したが、そんな想像も悪くない一日だった。

  夏の朝 科学無縁の ミステリー

 明日から期末考査。実力発揮、東高生!

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