校長日記其の六百三十七~七夕に思う~
織姫と彦星が一年に1回会えるという七夕。本日も雨模様で、「催涙雨(さいるいう)」に悩む二人の姿が想像されたが、何とか天も味方してくれたようだ。
さて、そんなロマンチックな想像はさておき、昨日に期末考査を終えた東高校の生徒諸君は、部活に汗を流している。運動部、文化部を問わず、人が近づくのも気が付かず、一心不乱に練習に励んでいる。不思議なもので、朝の登校時は、機嫌が悪いのか、不愛想な生徒も、部活で一生懸命になっている時に、見学に行くと、「あ、こんにちは!!」と、実に明るい笑顔で、気持ちよく挨拶をする。同じ生徒か?と思うぐらい真逆の反応だが、不意を突いたこの場面の方が、彼ら彼女らの本性なのだろう。
校内をぐるっと一回りすると、中庭、ピロティでは吹奏楽部にダンス部、グラウンドでは野球部に、テニスコートではソフトテニス部、体育館では女子バレーボール部に男子バスケットボール部が練習していたが、その前には男子バレーボール部に女子バスケットボール部が練習済み。陸上部が練習をおえ、円陣を作ろうとしていたので、これ幸いと私も加わる。私とは真逆のキャラの凛々しい顧問から「大切なことを一つ。睡眠をしっかりとること!」と一言。テスト勉強で睡眠不足の生徒たちには良いアドバイスだ。
授業では、生徒たちの「聞く力」が目立ち、教師の問いかけに反応しない生徒もちらほら。こちらとしては、もうちょい反応があっても良いのではないかと欲が出るが、実は、彼らの脳は目まぐるしく回っていて、いろいろなことを考えている。確かに表現するという点では物足りなさはあるが、それは表現力ではなくて、もっと別の力であり、そのヌムっている力を引き出すことは難しいが、地道に接していくしかない。
そういう意味で、朝の登校時や昼休み、放課後などの彼らの素の姿を見ることは、とても大切なことだと、授業で接することのできない私の拠り所として感じる次第。好きなことには一生懸命になれる。これは大人も同じ。Challange、Connect、Changeだ、東高生!
七夕の 星には負けぬ 若き汗