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校長日記番外編〜NZ研修記その6〜

 本日も、Ruakakaの夜明けに酔う目覚め。21日(金)に日本を出発して今日で3日目、昨日はホストファミリーとの休日を過ごし、本日ようやく授業に参加した。

 朝一番は、歓迎会として、マウリの生徒たちが、ホールにて、歓迎の言葉と民謡を披露。生徒たちの歌や言葉には、私達のために、ということもあるが、それだけではなく、長い歴史の中で培い、伝えられてきた深い魂がこもっているように感じた。誠に温かい雰囲気を作っていただき、感動。お返しと言うにはあまりにも拙い、まさに付け焼刃の私の英語の挨拶。ただ、心だけは一生懸命込めて伝えられた。

 歓迎会のあとは、各バディに校内を案内される。広い敷地をぶらり。その後は、各バディの授業を一緒に受ける。感じたのは、緩い空気とそれでいて大事なことははずさないしつけ。ちょっとヤンチャそうな男子も、女性の先生の真剣なお叱りにシュンとなる。信頼関係の現れだと実感。チャイムはジリリリリリ......と、日本の非常ベル。一瞬、ビクッとなる。サイエンス、アートなど、校舎の棟ごとに教科科目が分類されていて、初めての私達はわかりにくいが、Bream Bay Collegeの生徒たちは慣れたもの。

 2時間目が終了すると30分のティータイム。各々おやつをほおばる生徒もいるが、食堂のようなBreakfastとして、自宅で朝食を取れなかった生徒のために、先生が食パンなどを準備している。約10名の生徒が楽しそうに食パンを食べていた。

 授業は、基本的に自主的にタブレットによる調べ学習。教員はファシリテーターとして、アドバイスする。コミュニケーションが得意な生徒もいれば、苦手な生徒もいる。本日は、講義形式の授業は一切目にすることはなかった。

 昼休みは、特別にマウリの発表会があるとのことで、屋外屋根付きの、東高校の中庭のような広いスペースにたくさんの生徒たちが集合、観客用スタンドはほぼ満員。女子生徒のマウリ民謡(朝の歓迎会とは違う歌)を高校生から小学生のチームで披露してくれた。歓迎会でもそうだったが、歌声も歌う姿、振る舞いも揃っていて、彼女たちの誇りを感じた。続いて男子生徒が(その後女子生徒も一緒に)ファグビー「オールブラックス」で有名な『ハカ』を披露。目の前で叫ぶ『ハカ』はやはり迫力も魂も凄く、心が揺さぶられた。あの集中力はどこから生まれてくるのだろうと思うが、やはり小さい頃からの習慣、歴史や伝統を敬う魂が染みついているのだろう。日本の良いところは、様々な文化を受け入れるところだが、大切な芯や軸を失っている気がしないでもない。

 昼休みは、各々好きなところ昼食を取る。芝生のグラウンドでラグビーや休憩する生徒も。また、びっくりするような非常ベル、もとい、チャイムが鳴ると、たくさんの生徒たちが校舎棟に吸い込まれていく。しばらくすると、校舎外には誰もいない。客観的に見ていると実に面白い。

 授業終了は15時。日本のように部活動はないので、すぐに生徒も教員も帰路へ。ただ、本日は、放課後サービスで、近くの牧場へ。牛の乳搾りの機械をスポッと、乳牛の乳に吸い付ける作業を順に体験。その後は、生まれたばかりの子牛のいる場所へ。やんちゃで純粋な子牛たちに制服を舐められたり噛まれたり。少し制服は汚れたが、それもご愛嬌。ワイワイ言いながらの1時間を過ごした。登校初日だが、いきなりお腹いっぱいのプログラム。明日は、何が待っているやら...。

  何かしら ハカの魂 伝わらん

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