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校長日記其の六百四十七〜ミスター「X」の時代〜

 言の葉を ついと咥えて 飛んでゆく 小さき青き 鳥を忘れず

 このままで いいのに異論は 届かない マスクの下に 唇をかむ

 何だ?いつもは、日記の最後に俳句(めいたもの)や短歌(めいたもの)を詠んでいるのに、今日の日記は、短歌から始まるのか?と思われた方がおられたら、ただただ恐縮。上記、短歌は、恐れ多くもプロの歌人、俵万智さんの心境を綴った歌である。テーマは、詠んで言の葉のごとく、「小さき青き鳥」、「Twitter」にほかならぬ。

 最近、「X」という文字をよく見るなと思ったら、何のことはない、「Twitter」の名称が、会長兼CEOのイーロン・マスク氏により、「X」に名称変更したという。ロゴを見ると、黒の背景に白字で「X」と、何やら怪しいアイコンに見える。可愛いTwitterとはえらい違いだ。マスク氏の趣旨は、単に「小鳥のさえずり(Twitter)」にしか過ぎなかったものを、何でもできる可能性のあるものにしていきたいということだそうだが、みんなが、好きに少しだけ言いたいことを、さえずっていたのが良いところだったが、何か書き込むと、黒い大義を含んでいそうな気がする(あくまでも個人的なイメージである)。

 とはいえ、当の私は、SNSには全く興味がなく、facebookもTwitterもInstagramなども流行を知るという一点のみでアカウントは持っているが、自身で投稿することは一切ない。何をいうか、毎日、日記を発信しているではないか、と言われても、これは東高校の校長として必要なこととしてやっている。ただ、仕事という側面だけでは面白くないし、私の立場を利用して言いたいことを楽しく書かせていただいている。前任校で教頭をやっている時も同じように毎日好き勝手に書かせていただいていたが、もう書くなという声もないので継続している。まぁ、端から書けと命令されていたら、天邪鬼の私は意地でも書かなかったと思う。表現とはそういうものだ。

 さて、上記、俵万智さんの歌は、それこそ詠んでくださいと誰に頼まれたわけでもなく、Twitterが謎の「X」に変わることについての思いを素直に詠んだのであろう。さすがプロ、すべて(ついと=ツイート、小さき青き鳥=アイコン、異論、マスク=イーロン・マスク)を詠みこんでいる・・・、と歌を2つ詠んだだけで称賛されるところが凄い。毎日、俳句もどきで調子に乗っている輩とは違う。何にせよ、「さえずり」というちょこっと感が良かったTwitterを利用されている方は、「X」をどう活用していくのだろうか。ちょっと怖い・・・。

 東高生よ、言いたいことがあれば、面と向かって言う。面と向かって言えないことは、どこかに衝突を生む可能性を秘めていると自覚しているということだから、その時点では言わない方が良い。衝突してでも言いたいときがくれば、衝突すれば良い。雨降って、いつか地固まるのである。発言に責任を、自省とともに、東高生!

  青き鳥? いやいや実は 白き鳥

 何で、こう揚げ足をとるかなぁ、悲しき性よ、我が小市民!