校長日記其の六百六十五〜アヒルの命を守るのは?〜
今日も朝から猛暑で、暑さもとどまるところを知らない。それでも幾分爽やかな朝は、生徒の爽やかな挨拶から始まる。大きな正門、二桜門から登校する生徒はほとんどが自転車通学。徒歩で通う生徒もいるが、何気なく「家からどれくらい?」と聞くと、「いえ、そこのバス停からなんで...」と言われ、拍子抜けすることもある。
校内は乗車禁止なので、生徒は正門の手前で自転車から降りる。そこに朝からギラギラした暑苦しい私が待ち構えているものだから、「おはよう!」と言われたら、反射的に「おはようございます!」となる。実に100%に近い挨拶率に、思わず頬が緩む。
そんな中、今日、心から待ち構えていた生徒が来た!何かというと、以前、黄色いアヒルを装着した自転車で通う生徒を見かけたのだが、先日、別の生徒と話している隙に、そのアヒルがヘルメットをかぶっている姿を視界にとらえたのだ。その時は話を途中で切るのも悪いので声をかけられなかったが、今日は絶対その生徒を捕まえようと企んでいたのである。
ということで、無事捕まえた写真がその証。黄色いアヒルがヘルメットをかぶっている。「前に装着していたアヒルにヘルメットを被せたんか?」と聞くと、「いえ、このまま売ってるんですよ」と言う。なるほど、さすがにヘルメットだけ製作するのは割に合わないのだろう。それでも、4月からヘルメット着用が努力義務化され、まだまだ浸透しない状況で、アヒルが被っている姿は微笑ましい。自分がこけても、アヒルの命だけは守るのだ、という強い意志を感じる。ユーモア半分、シリアス半分で、実に面白い。アヒルに被せるのもよいが、そろそろヘルメットを被ってもいいのではないか。安全安心、東高生!
被ってみ アヒルに言われ 恥ずかしや