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校長日記其の六百六十九~1世紀分の東魂を込めて~

 本日、100周年記念行事「E-Fes文化の部」の1日めが開催された。天候も曇り。雨も少し降るとのことで、体育館実施の本日に限っては、舞台鑑賞日和といえる。

 生徒会長の開会宣言と副会長からの100周年盛り上げメッセージで一気にテンションが上がった後、私の挨拶でテンションを抑える。3年生の舞台は、少年名探偵に映画SING、コンビニバイトにアラビアンナイト、災難話にお仕置き話、恋愛話とテーマも多様。ダンスも交えてのオリジナルストーリーもあり、全舞台、想像を超えるクオリティ。これだけのものにするには、本当にみんなで練習したのだろうと、バックステージを想像すると、込み上げてくるものがあった。

 今回の特徴は、舞台上だけでなく、体育館全体をステージにして、会場の観客を巻き込んだこと。また、場面転換が上手く、スムーズに話を理解でき、歌やダンスを絶妙に取り入れたため、全く飽きることがなかったこと。音響や照明の担当がしっかりと役割をこなしていたことで、それぞれの役を引き立てていたこと。また、ダブルキャストなど、同じ役に複数の生徒をあてることで、瞬間移動も可能になるし、1クラス全員が役割を持つことができ、全員で取り組むことができたと思う。個性の強いキャラ設定も多く、セリフをアテレコにすることで、一人ひとりの動きも大きくなり、後ろからでもわかりやすかった。

 ・・・と、偉そうな素人の講評はさておき、結局は、生徒たちの、文化祭、100周年記念行事を成功させたいという強い想い、熱い想いに尽きる。(感染自体は収まったとは言えないが、)コロナ禍が明け、普通に声を出して舞台ができることは、やはり高校生の開放感というか、気持ちをオープンにし、思い切り表現できること、そして、それを通じて、生徒の大きな成長に繋がるのだとあらためて実感した。

 ちなみに、予定にはなかったが、ぜひ喋らせてくれとお願いし、生徒たちのグッジョブに対し、感謝の気持ちを伝えた。また、表彰は明日までの投票のため、評価の優劣は述べず、各クラスの良かった点と、主役ではないけど、気になった脇役を独断で選び、『バイプレーヤー賞』として名前を上げて皆に称えてもらった。

 というわけで、最初の挨拶で、私は「100周年を迎え、これからの100年に繋がるような文化祭にしてほしい」「『Hospitality』とは、もてなす側だけでなく、もてなされる側もお互いに敬う気持ち、感謝の気持ちを持って接すること。それを思って取り組んでほしい」と伝えたが、何のことはない。大人がやいやい言わずとも、すでに生徒たちの中にはそれがあったということだ。今日の舞台を鑑賞した1・2年生は、必ずや次の100年に繋いでくれることだろう。

 また、劇の幕間に開催された、有志による「H-1グランプリ」にも10組がエントリー。歌唱、デュエット、弾き語りに、ダンス、漫才と、これも多種多様な芸達者ばかりで、会場を盛り上げた。それと、総合司会の生徒会だけでなく、放送部員や各パートで司会を務めた生徒など、たくさんの生徒が運営に関わってくれたことも、生徒が創り上げた文化祭であると感じた。

 本日、実に胸いっぱいの一日。感無量。明日も期待する。ありがとう、東高生!

  秋雨に つられて涙 ちょちょ切れる

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