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校長日記其の六百七十四~『アレ』の「探究」~

 今年、『アレ』といえば、言わずもがなの阪神タイガース岡田監督の"名言"。いわゆる「言霊(ことだま)」というものは、例えば、「俺は〇〇になる!」と口に出すことで、夢が叶ったり、言ったことが実現するというものだが、『アレ』の場合は全く逆で、毎年『〇〇するぞ』の二文字を言うばかりで、ここ18年間〇〇できなかった、だから、〇〇とは口にせず、『アレ』と言うことにしたとのこと。その"言霊封じ"が見事に功を奏して、本日、阪神タイガースが『アレ』する...はず!

 その『アレ』は、実に18年ぶりということだが、18年という年月はすごいもので、18年前の2005年にはスマホがなかったらしい。スマホの一般的な普及は2009年頃から始まったらしく、だからこそ、今日『アレ』しようかというこの時にも、18年目に比べると、世間の盛り上がりは思っているより少ない、皆冷静だというのである。当時は、スマホで映像を見ることがなかったため、球場や道頓堀の大型モニター、家庭のテレビ、居酒屋のテレビなど、一人ではなく、みんなで観戦する人が多かったので、その勢いで38年前の『アレ』の時には道頓堀川に飛び込む人が多かったという。それに比べて、今は一人でスマホを見ている人も多いので、18年前や38年前の騒ぎにはならないのではないかというのが識者のご意見。...とのことだが、いやいや、関西人の勢いを侮ってはいけない。1985年、バブル時代の『アレ』の盛り上がりを知っている身(当時20歳)としては、コロナ禍の明けた今、ストレス発散の大義名分?にここぞとばかりに騒ぐ可能性もある。これが杞憂に終わることを祈りつつ、事故やトラブルを回避してほしい。

 さて、本日の東高校5・6限は、2年普通科・英語科の「探究」の時間。英語科は「SDGs」を大きなテーマに各班で細かいテーマを設定する。普通科の各班のテーマは、「看護師が最もストレスを感じることは」「第一印象を良くするためには」「人付き合いを上手くするために」「やる気を出したいあなたへ」という人間心理的なテーマから、「勉強中は音楽を聞いても集中できるのか?」「生徒の年齢が低くなるほど勉強への関心が高くなるのか」「英語の正しい勉強法」といった教育や勉強に関するテーマ、「住み続けられる街づくり」「日本の住宅建築デザイン」「ミドリムシが解決できる環境問題」といった環境に関するテーマまで幅が広い。他にも、「どの天気予報アプリが一番当たるか」や「蚊の好きな匂いと嫌いな匂い」など、宣伝会社に物申すようなテーマもある。

 上記、整理して書いたが、実は、「この班のテーマは何?」と聞くと、多くの班が即答できなかった。「何?」と聞くと、「え、アレです。」と言う。「え、アレって何?」と聞くと、「アレです、アレ。」となかなかテーマが出てこない。まとめのプリントで確認して、ようやくテーマが出てくる。こればかりは、全員『アレ』の探究ではないので、常にテーマを意識して取り組んでほしい。

 とにかく、自分たちで主体的に調べること、その結果を自ら分析、思考、判断することには大きな意義がある。時間がありそうでない。ご利用は...いや、「探究」は計画的に、東高生!

 『アレ』知りたい 『コレ』知りたいと 言うものの あれよあれよと 時は過ぎゆく

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