校長日記其の六百八十三~手でつかむ~
今日の授業見学は、体育の「ハンドボール」。ハンドボールは、本来、室内競技だが、私の知る限り、多くの学校では、体育の授業や部活動をグラウンドで行っている。ゆえに、室内スポーツにも関わらず、日焼けしている部員が多い。
今日は、1年生のハンドボール第1回の授業。経験者が1名いるが、そのほかは皆初めてプレーするらしい。ただ、スポーツテストの種目の一つに「ハンドボール投げ」があるので、実際にボールを投げたことはあるはずだ。「ボールを投げる」というのは、どんなボールであれ、片手だけの力で投げるわけではなく、踏み込む足や軸足のバランス、下半身の筋力や身体の捻りやタイミング、引手の力に、当然ながら利き腕の振りまで、全身を使う動作なので、遠くへ投げることはもちろん、狙ったところにコントロールすることもなかなかに難しい。まして、ハンドボールは、基本ゴールに向けてジャンプしてシュートを打つのでさらに難しいと思う。
ハンドボールは、その名の通り、「手で持ってボールを運ぶ」スポーツ。手の大きさにより、ガシッとつかめる生徒もいれば、つかめない生徒もいるので、能力の差は大きいと感じた。ボールはしっかりつかめなくとも、『コツ』をつかんで投げるしかない(...と、ちょっと上手いこと言うてみた、恥...)。
そして50分間、準備からキャッチボール、距離を取ったり、グループに分かれたり、担当教員が次から次と指示することに対して、てきぱきと動く生徒たち。少し曇りがちな時間たちとはいえ、暑いグランドで、とにかく楽しそうにボールを持って走り回る姿に気持ちが和んだ。上手く投げられない生徒も、いろいろと試しながらプレーしていたし、全員が主体的に取り組んでいたことが嬉しかった。
運動習慣のない生徒にとって50分の体育は少ししんどうかもしれないが、体力増進、健康のため、機会を逃さず、動けるときに動いておこう。無論、学力アップには体力が必要だ。頑張れ、東高生!
手づかみで 勝利をつかみ もろ手上ぐ
しかし、球技にも、手を使うもの、足をつかうもの、前に投げてはいけないもの、ラケットを使うものなど、本当に多種多様。それぞれよく考えたものだと感心するとともに、今楽しめていることに感謝する。