校長日記其の六百八十四〜学びあれこれ〜
本日の授業見学は、数学と体育。2年生の数学は、先生が生徒とやり取りしながら、問題を解いてゆく。数学を苦手とする私には頭をフル回転させないといけなかったが、生徒は淡々とノートに解いてゆく。少し進度が早いのでは?と思って担当教員に聞くと、習熟度別授業の上のクラスだという。それなら、と納得した。ほとんどの生徒が大学進学を希望する本校においては、特に大学受験を左右する数学(英語もだが)の壁習熟度別は欠かせない。得意な生徒は、自分でもどんどん勉強して進めばいいし、苦手な生徒は焦らず、背伸びせず、一つずつ丁寧に理解すればよい。一人ひとりへの個別最適化が理想だが、塾ではないので、可能な限りの習熟度別を実施している。
一方、体育は「柔道」。授業開始前に行くと、すでにほとんどの生徒が柔道着に着替えて道場を箒で掃いている。道場をきれいにしたあとは、準備運動として、ラジオ体操、腕立て伏せ、腹筋、背筋、バービースクワットといつものルーティーンをこなして整列。そして、正座して「黙想」。静かな時が流れ、心を落ち着ける。怪我をしないよう受け身の確認で身体を動かす。得手不得手もあるので、あらためてケガ防止を伝える。
本日の技は「体落とし」。生徒たちは、見よう見まねで二人組で技をかけ合う。皆、楽しそうに、それでいて、上手くなろうという真剣さも見える。実にいい雰囲気で取り組んでいる。担当教員の最後の説明に、「約束」という言葉があった。経験値の少ない生徒たちに、受け身の練習も技の練習も、何回真似て何回目に技をかけるか、右にたおすのか左に倒すのか、すべて「約束」して行っている、その「約束」を破るとケガにつながると。それはそのとおり。生徒たちも納得したと思う。
「約束」を破るとケガにつながる・・・何も柔道にかぎったことではない。誠実に、真摯に生きよう、東高生!
「柔よく」の 「柔」は心の 理想かな