校長日記其の六百九十二〜人のふり見て〜
本日は、2年生普通科「探究活動」の中間発表会。上半期を終え、各班のこれまでの進捗状況を発表した。
講師の方のご都合が悪くなり、「校長先生、代わりにお願いします!」と突然の要請があり、担当の社会科教室へ。「戦国武将の戦略の秘訣」「集団的心理」「冤罪」「よりよい社会をつくるために」「Colony(植民地)」をテーマとする5班の発表。タイトルから想像するに、シリアスな内容か。と、思ったが、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康+1名の性格とその性格が生み出す戦略の共通点を見い出し、現代のリーダー論に結びつけるという構成。また、人の意見は流されるのか、という疑問を、哲学的テーマと人の価値観によるテーマとに分けた調査では、「男女の友情は成立するか」に対する意見について、話し合い後に意見が変わったのは男子ばかりという面白い結果が見えたとのことで、自分たちの身近な問題や疑問を解決しようというものだった。
一方、「冤罪」や「いじめ」「植民地」の研究については、現代社会や今後の日本における課題や懸念を解決しようと比較的困難な課題に挑戦している。講評では、これらを解決するためには、多岐にわたる課題、何か一つ二つポイントを絞る事が必要だと述べた。「主体的で対話的で深い学び」を進めるため、特に、「深い学び」のためには、たった数ヶ月しかない活動期間を考えると、手を広げることは難しい。最終的に「正解」を求める活動ではないが、やはり、ある程度の見通しと計画性は必要だ。
根本的なことだが、探究活動の最も時間がかかるのが、実はテーマ決め。テーマが決まれば、後はスイスイ・・・と行くはずなのだが、テーマが思いつきやいい加減だと、途中で何を調べているのか、自分たちは何をしたかったのか、途中でわからなくなることがある。それはそれで、当初のテーマにこだわらず、途中で実はこれが知りたかったのだと気づけばテーマをマイナーチェンジすればよい。この機転が利くか利かないかも班のメンバーの実力である。「正解」を求めるものではなく、何を学ぶのか、なぜ学ぶのかに気づけば、この時間は無駄にはならない。研究発表会は2月上旬。あと4ヶ月?いや、まだ4ヶ月ある。深く知り、深く考えよ、東高生!
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