【1年総合的な探究の時間】論理コミュニケーション⑩
今回の1年「総合的な探究の時間」は論理コミュニケーション第10回。
論理コミュニケーションの「文章の設計図」においては、生徒はひとつの題に対し、思いつく限りの意見を書き、そこから2つ選んだものについての根拠をそれぞれ3つ以上挙げ、さらにその根拠の中から「いつ・どこで・だれが(なにが)・どうした」を明確にした事例を書いた上で、2つの意見のうちのどちらか1つを選ぶ、という過程で自分の書くことを絞り込んでいきます。
しかし、日常の中で何か意見を述べるとき、私たちはしばしば「自分が考えていることをそのまま意見として決めてしまって、他の意見との比較検討をしない」傾向にあります。その点について、論理コミュニケーションでは、「意見は必ず2つとも根拠・事例を書いて、その上でどちらかを選ぶ」ことを生徒に求めます。そうすることで、自分の考え以外の意見でも、根拠と事例が具体的に書けるものがあること、そちらの意見のほうが説得力があることを理解できるようになり、さらに、最初に考えていたことと書いたことが違っているというような事態も回避できるようになります。
毎回の授業で生徒は振り返りを行っていますが、今回の振り返りでも、そのことについて気付き、これからの学習に活かしたいという声がたくさん上がっていました。
論理コミュニケーションの授業は今回でいったんの区切りとなります。来週からは「プレ探究」として、ここまで習った内容を踏まえ、先行研究や文献の重要性に気づくために、実際に文献を探して読む活動を具体的におこなっていきます。生徒のみなさんの頑張りに期待しています。