校長日記其の六百九十四〜箱根予選、雑感〜
少し気が早いが、正月には恒例の箱根駅伝がある。ここ数年の正月は混雑を避け、近所の神社に初詣に行くくらいで、気がつけば箱根駅伝をテレビ見物している。その予選会が先週末にあり、数秒で明暗が分かれるなどのドラマがあったようだが、個人的に気になることが三つあった。
一つは、今回が第100回にあたるということ。東高校も今年創立100周年を迎えるが、この大会も2024年1月にめでたく第100回を迎えるとのこと。同じ「100」だが、本校の創立100周年とは違い、駅伝は大会なので年数ではなく開催数。大会開始が1920年、来年2024年で100回なので都合5回中止になっている。おそらく戦時中だろうと調べてみると、やはり昭和16年から昭和21年の間、昭和18年を除く5回が中止になっていた。大変な中、昭和18年が開催されているのは、2年間の中止により並々ならぬ思いと努力があったのであろうと推察。コロナ禍においても開催されたこともそれだけの歴史を慮った結果だと思う。来年1月の第100回大会が無事に開催されることを祈る。
二つめは、大会名と関東寄りの報道について。箱根駅伝の正式名称は「東京箱根間往復大学駅伝競走」だが、以前から、なぜ関東の大学限定なのか。関西にも大学はたくさんあるのにと納得いかなかったが、今回の予選会では100回を記念して関東以外から11チームが参加、挑戦したが、厳しいかな、結果は惨敗。全57チーム中、京都産業大学の27位が最高だった。実に悔しいが、大学陸上界の「東高西低」は事実らしい。古くは立命館大学が関東以外からの招待という形で出場したようだが、どうせ出るなら自力で出たいのが本音、いつかぜひ出場を勝ち取ってほしい。
さて、実は3つめが、その「立命館大学」に関係すること。といっても、駅伝そのものに関することではない。実は、箱根駅伝の結果をネット記事で見た際、「立大予選通過」との見出しを見て、(立命館大学が予選会に出場することを知っていたので)おっ、もしかして立命館大学が予選突破したのか?と、おそらく「立教大学」だろうと思いつつも淡い期待を抱いて記事を読み進めていった。しかし、いくら読み進めても「立大」とはあるが、「立教大学」の名前も「立命館大学」の名前もない。写真があれば、ユニフォームの胸文字からそれもわかるが写真もない。唯一、監督解任を乗り越え・・・という残念な一言があったので、立教大学と判明したが、いくら探しても正式名称は見当たらなかった。スピード優先のネット記事にそこまでの正確さを求めてはいないが、立教大学しか出場していないのならまだしも、他の事実との合わせ技で主語を特定しなければならないのは記事としてどうかと思った。2つ目の「東高西低」が前提であれば、それはそれで悔しい。一度気になると、気になって仕方がない性分であり、元来が判官贔屓。立命館大学には何の縁もゆかりもないが、「立大」といえば「立命館大学」やないかい、となれば嬉しい。
もとより、入試の下剋上は大歓迎。目標設定と、実現に向けた計画と実践。入試に負けても命までは取られない。自分のために、今できることをとことんやるのみ。頑張れ、東高生!
彼の名を いつか目にする 時や来む
ちなみに、「走り」繋がりで感動したのが、MGC4位の川内優輝選手。元公務員ランナーがスタート直後からの大逃げ。応援しつつも、失礼ながらいつバテるかと思っていたが、本人曰く、「なめんなよ」の粘りの堂々4位。十分すぎるほどのエネルギーをもらった。