校長日記其の七百十〜挑戦ありき〜
相互授業週間も最終週を迎え、本日は英語教員の研究授業。SDGsをテーマに「ブラスチックゴミの削減」に関する英文を学習し、様々な知識を得て、自分たちの考えをまとめるまでを一連の流れとする。
リスニングからリーディング、スピーキングからライティングまでのいわゆる4技能の向上を目的とするが、グループワーク主体ということで、生徒たちの取組も様々で、計算通りには行かない。
もとより授業は生き物であり、教師側のモチベーションがいくら高くても、朝イチの授業と午後イチの授業とでは、生徒のテンションも異なるゆえ、こちらの思い通りには行かない。
それでも、本校の生徒は自分なりに先生の指示を理解し、仲間と話し合い、答えを見いだそうとする。しかしながら、教員がしびれを切らせて、ついつい正解を伝えてしまう。それだと結局、生徒は答えを待つ。大切なのはとにかく一旦自分なりの答えを出させること。そして、何か一言発言させること。間違っても良いのだ、失敗しても良いのだと口だけで言っても通じない。間違いや失敗が許される空気を作り、心理的安全性が確保された環境づくりに努める必要がある。そのためのグループワークであり、ペアワークである。と、偉そうに能書きを垂れているが、私自身ができていたかというと、もちろん反省ばかりである。
授業終了後、担当教員ともその辺りを共有した。思うようには行かないですね、と苦笑いするも、生徒は皆、前向きに取り組んでいたし、グループなりの答えを導き出していたことは確か。十分な気づきや発見はあったと思う。こちらとしては、教師の挑戦が反省を産み、反省が改善を産む。前向きな挑戦は大歓迎である。
ここまでやれば良いだろうと、自己満足した時点で先はない。生徒に「失敗することを恐れるな」というなら、教師が失敗を恐れてはいけない。こうしたらどうだろうとか、ああしたらどう反応するだろうかと、日々工夫と努力を怠らないことである。と言いながら、そのような日々の研鑽を妨げるのが皮肉にも働き方改革であったりする。いかにこの矛盾と向き合うか、避けられない課題である。頑張ろう、東高校教員チーム!
世の中は 失敗数だけ 笑いあり 完全無欠の 何がおもろい
行く前は 常に理想を 追い求む 笑えば笑え 恥はかき捨て