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校長日記其の七百十三〜これまでの100年をこれからの100年に〜

 11月11日(土)、大阪府立東高等学校の創立100周年記念式典が厳かに開催されました。

 式典には、お忙しいところ、大阪府教育庁教育監、都島区長をはじめ、歴代の校長先生や教職員の皆様、同窓会、後援会、PTAの皆様、地域の皆様にご参列いただき、ありがとうございました。生徒、教職員一同心から感謝いたします。

 赴任3年めになりますが、着任時に「令和5年は100周年」と聞いていましたが、まだまだ実感が湧きませんでした。しかしながら、一年が経ち、2年が過ぎると、日々忙しく目の前の仕事に一生懸命取り組んでいる中で、「愛着」というものが自然に生まれてくるものだと感じました。

 トイレこそ洗浄式になったものの、古びた校舎の清潔を心がけて、毎日掃除する生徒たちと一緒に汗を流す教職員。掃いても掃いても切りがない落葉を、やはり毎朝きれいに掃いてくれる管理作業員さん。本校が昭和54年にこの都島区に移転してから約50年、毎日、同じように繰り返されてきた中に、一人ひとりが愛校心をもって学校と接してきたのだなと、今更ながら感じ入っています。

 さらに遡ること約50年、第一次世界大戦後間もない頃に、東高校は当時東区、現在の中央区に「女学校」として開校しました。当時の様々な記録や写真を見ながら、生きた時代、女子教育の考え方の違いを感じましたし、本校の時代に合った柔軟な対応力も感じました。また、後手の対応ではなく、府内初の理数科や、その後の英語科の設置は、時代を先取りしたものでした。両学科は、現在もその専門性を活かした特色ある教育活動を進めています。一方で、昨年4月に府に移管されてからは、普通科主体の府立高校の風を感じつつ、ありがたいことに、これまで以上に中学生や保護者からの支持を受けています。府内には、3つの学科を併設している学校は少なく、この3学科の交流、切磋琢磨を最大の強みとして、これからの100年、先人の方々の思いを引き継ぎ、一歩ずつ確実に進んでいきたいと思っています。

 当日の式辞(⇒20231111 東高校創立100周年記念式典式辞.pdf)では、生徒たちに「今をしっかり生きること」と、これからも「挑戦し続けること」を伝えました。 今の生徒たちに、歴史と伝統を押し付けるつもりはありませんが、本校には確かに歩んできた100年があるのだと、その線上に自分たちはいるのだと、日々の取組の中に少しでも意識してくれれば嬉しいと思っています。いざ進み行かん この朝ぼらけ!

  先人の 強い意志継ぎ いざ先陣

 創立100周年記念事業の一環として、玄関前にポール付ソーラー時計を寄贈していただきました。これからの100年に向けて、素晴らしい時を刻んでくれることと思います。おかげさまで、生徒たちも、正門を入っても下を向かず、上を見てしっかり進んでくれています。関係の皆様、ありがとうございました。

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