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校長日記其の七百二十〜紅葉と式典に心動く〜

 写真は今朝の京橋門から校舎に向かう場所。きれいに色づいている。昨日は、近くの紅葉で有名な某場所に紅葉をちらと見に行ったが、例年と異なり、あまり鮮やかでなく、何やら色褪せた様子で、少し残念に思っていたが、今朝の紅葉は冬の近さを感じつつも実にきれいで朝から気分がよくなった。

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 さて、本日は、他校の50周年式典に出席。実は、府立学校長協会の副会長を務めているため、会長とともに各校の記念式典に来賓として出席することとなっており、今月11日の本校の100周年記念式典を終えたあと、17日に枚方なぎさ高校の20周年、19日に西成高校の50周年の記念式典に出席し、そして、本日金岡高校の50周年記念式典に出席させていただいたのである。もとより、本校の100周年は長き歴史を考えると本当に素晴らしく、誇るべきものであるが、年数にかかわらず、それぞれの学校の良さを体感できたことは貴重なこと。

 枚方なぎさ高校は、磯島高校と枚方西高校の再編統合により開設された学校で、1期生の女性同窓会長が、ご挨拶で「磯島高校の校舎で過ごしましたが、先輩方が優しく、また磯島高校の校歌も私は大好きでした」と、1期生ならではの感慨を述べられ、野球部の練習試合でしか縁のない私の心にもグッと来て、涙がちょちょ切れてしまった。

 西成高校でも、4期生の男性同窓会長が、ご挨拶で「ここに築かん 西成高校!」と、校歌の結びの歌詞を大声で叫ばれたのち、その校歌の意味について、思いを込めて語られ、その熱い一言一言も西成区で育った私の心に強く突き刺さった。生徒たちも大歓声で同窓会長の思いに応えていた。

 そして、本日の金岡高校は、自由な校風の学校らしく、卒業生であるシャンプーハットのてつじさん、クリーピーナッツのR-指定(野上恭平)さんがお祝いに駆けつけ、生徒もにぎやかで楽しい時を過ごしていた。

 大阪市立の高校は、本校を含め、特色ある教育活動を強みとし、主に専門学科を設置し、個性あふれる生徒ばかりだったが、府立高校の普通科も、それぞれの取組や校風が異なり、それぞれの学校の『味』があるのだと実感した。また、金岡高校の校歌は、歌うのが大変難しいと感じたが、生徒たちが一生懸命大きな声で歌っている姿に感激した。余談だが、観客席に座っていたら、女子生徒8名ほどが寄ってきて「一番好きな食べ物はなんですか?」といきなり質問してきた。思わず「焼肉!」と即答すると拍手喝采、「それっぽいです!」とハイタッチを求めてきた。それにも応えながら、なんという人懐っこい生徒たちかと驚く。その物怖じしない様子に、かつての教え子たちを思い出し、しばしノスタルジックな気分に浸ってしまった。

 こんな高校生をどう受け止めるかは人によりけりだろうが、何事も要は相手がどう受け止めるか。少なくとも私は「人懐っこい」と受け取ったのでそれで良い。コミュニケーションとはそういうものだ。「高校生らしさ」の定義などないし、冷たいよりは温かい方が良い。本校でも毎朝、一人ひとりの笑顔と挨拶に心を温めてもらっている。また、来週、東高生!

  一言で 伝えられない 母校愛