校長日記其の七百三十二~文理切々~
本日は、英語科・理数科ともに外部講師をお招きしての講演会を開催。どちらも半分程度しか聞けなかったが、各学科の専門性をあらためて考えるきっかけとなる内容だった。詳しくは、各学科の記事を参照いただくことにして、私はあくまでも素人目線で...。
英語科は、外部といってもNETの代替としても何度かお世話になっているカレン先生。諸外国での豊富な活動経験と、その親しみやすい人柄で生徒の興味を引く。積極的に生徒とも関わり、「なぜ英語を勉強するのか」という根本の問いを生徒に投げかけてくださった。
生徒からも多数質問が出たが、教員からも「自信のない生徒が多いのですが...」と質問。カレン先生は、「本校の生徒たちは、才能もあり、クレバーですが、引っ込み思案なところが、実に『モッタイナイ』です。もう少し良い意味で『アツカマシイ』ところが欲しいです」と話された。私自身も普段思っていることだが、学校としても、教室内で「失敗しても許される」という心理的安全性を確保できるよう努めねばならない。
一方、理数科はレクチャー「生物化学」編として、大阪公立大学の笠松真吾先生にお話いただいた。笠松先生は、もともと大阪府立大学所属。本校が大阪市立の時は大阪市立大学と連携していたが、公立大学となり、今回初めてお越しいただいた。生徒たちにとっても、多くの外部講師の方と接することはとても大切だ。
私は途中からだったので、話についていこうと必死だったが、「超硫黄分子」が細胞にもたらす良い影響(老化を防ぐなど)について話された。まだまだ研究途中であることもリアルで果てなき分野であると感じた。
また、実験を重ねることで、教科書が実は間違っている(正確には、以前は正しかったが、その論理に合わないケースが出てきた?)ことがわかったが、そもそもこういう分野は変化ありきで研究しているとも話され、研究の奥深さが伝わってきた。
私たちは、日本人がノーベル賞を受賞したというニュースを知り、その後、受賞者の生い立ちからその研究が結実するまでを知るのだが、例外なく「好きこそものの」を感じる。興味のあるなしで生徒の話を聞く姿勢も変わるが、終了後しばらくして、「笠松先生はどこですか?」と生徒が来た。「帰られたわ」と言うと残念がっていた。担当教員から「生徒の感想や質問は後日まとめて送る予定やで」と伝えたが、その生徒の熱が冷めないことを祈る。興味・関心を行動に、頑張れ、東高生!
人が皆 細胞に見ゆ 師走かな