校長日記其の七百七十〜朝の会話〜
昨日から学年末考査が始まった。朝の京橋門で、生徒たちに「勉強したか?」と問うてみると、東高校の生徒の多くは、素直に「はい、しました。」と答える。自分の高校時代に「はい、しました。」と言える日がいくつあったか。「しました」と言えるだけ、結果も期待できる。誠に偉い子たちだと感心する。
ただ、ギリギリに京橋門を通過した生徒は、そうも行かぬ様子で、「保健がヤバいです。ややこしい漢字ばかりで覚えられません(汗)」と話す。「保健」にどのようなややこしい漢字があったのか記憶がないが、その生徒にとってはそうなのだろう。そもそも、「数学ヤバいです」とか「英単語が覚えられません」と、いわゆる5教科で焦る生徒はよくいるが、副教科といわれる「保健」をヤバいと話すその生徒の素直さ、一生懸命さに好感が持てる。
続いて、「ただ、『かかりつけ医』はひらがななので、覚えました」としたり顔。「確かにひらがな多いけど...テストに出たらええな」と、生徒の気持ちに少し寄り添いつつも、答えが『かかりつけ医』になる問題とは...?と思いを巡らせた。
そんなことがあって翌日の今日、またまたその生徒がギリギリに京橋門に駆け込んだ。と、次の瞬間、「先生!『かかりつけ医』出ました!」と嬉しそうに言う。『かかりつけ医』が何点なのかは知らぬが、これだけ喜べたら元は取れたなと思う。
他愛もない会話だが、『かかりつけ医』一つでそれだけ明るく笑えれば毎日が楽しい。私も、今まで生きてきて、これだけ『かかりつけ医』を口にしたのは初めてだ。おかげで噛まなくなった。
『かかりつけ医』 あまりお世話に ならぬよう