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理数科1年生「レクチャー理学編(数学)」実施報告

 12月17日(水)の午後より本校視聴覚室にて、理数科1年生を対象とした「レクチャー理学編」が行われました。毎年大阪公立大学理学部の先生を招いて、物理・化学・生物・地学・数学の分野から1つを選んで出張講演をお願いしています。本年度は、大阪公立大学大学院理学研究科数学専攻の谷川智幸教授にご講演いただきました。「簡単な微分・積分の話~微分と積分の統一から微分方程式の世界へ」という題目で、約90分にわたりご熱弁をいただきました。

 微分・積分は高校生が数Ⅱ・数Ⅲの教科で本来2年生の後半に学ぶ分野です。一般的には大変難しい内容として、受験問題では受験生にとって大きな山となって立ち塞がる内容です。谷川先生は講演の前半では微分・積分の誕生の歴史からお話しされました。計算を解くための「公式」を生み出した数学者の生い立ちからその人生観について、数学者の公式を生み出す問題解決への想いが伝わってきました。教科書で名前だけはかろうじて頭に残っていた科学者、ガリレオ、フェルマー、デカルト、ニュートン、ケプラー、ライプニッツなどの残した研究の軌跡や想いが、「公式」として後世に向け残されたのだと感じました。

 講演の後半は微分と積分は互いに「逆」であるという関連性について、(この頃から難しい数式が登場しますが)、例題をあげながら微分積分が日常のどんな問題を解決するのに役立つのかを話していただきました。そして微分方程式の大学での研究内容についてご紹介いただきました。

 谷川先生のご講演は理数科の1年生にとって、未来に学習する微分・積分への良い導入となりました。また数学のディープな世界にチャレンジするきっかけにもなったと思います。また難しい内容にも、聞く姿勢を崩さず頑張った1年生に大変好感が持てました。

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