都市工学科2年生 測量実習
都市工学科2年生 測量実習
令和6年5月28日(火)と30日(木)に、一般社団法人 大阪府測量設計業協会様にご協力頂き、都市工学科2年生を対象に測量実習が行われました。
土木業界は公共事業の仕事を扱う為、景気に左右されない安定した職業であること、なかでも測量・設計コンサルタントは社会資本整備を担い、社会に貢献する企業である事をお話しして頂きました。
また、近年の測量の技術の進歩は著しく、「レーザ」「ドローン」「人工衛星」「3次元」などの新技術の紹介もして頂き、これらが国の施策であるi-Construction(建設現場のあらゆるプロセスに、ICT技術を導入して、生産性向上や経営環境の改善などを行うためのプロジェクト)に関わる技術であることを説明して頂きました。
電子平板(トータルステーション)、GNSS、ドローン、3Dレーザ、LidarSLAM(VLX)の各ブースにて、少人数の班ごとに学校にはない最先端の測量機器の体験をさせて頂きました。生徒たちは、技術者の方々に丁寧にご教授頂き、その情熱を感じたことでしょう。
都市工学科は、インフラ(社会基盤)に関わる技術者を育成する学科です。近未来の都市計画は、AIをはじめとする各種技術を積極的に取り入れ、ICT等の新技術を活用したスマートシティのマネジメント(計画・整備・維持・管理等)に関わっていくことになります。本日の測量実習での学びを糧とし今後も鍛錬し、3年生になった時に希望する進路の夢を勝ち取って欲しいと思います。
一般社団法人 大阪府測量設計業協会様ならびにお世話になりました技術者の皆様、お忙しい中、生徒達のためにお時間を頂き、ご教授頂きまして、本当にありがとうございました。
・衛星測位(GNSS測量)
現場で取得した衛星データと周辺の電子基準点の観測データから作成された補正情報を組み合わせ、リアルタイムで測量を効率的に行う技術の説明をして頂きました。
・地上測量(トータルステーション、電子平板)
従来の平板測量を発展させたもので、トータルステーションや人工衛星からのデータを基に、地形図を作成します。現在では、GNSS測量機や自動追尾のトータルステーションにより観測が行われ、国土地理院地図やグーグルアース等と連動する機能も登場しています。実際に体験をさせて頂きました。
・航空測量(ドローンを用いた測量と調査)
近年、ドローン業界は「空の産業革命」と呼ばれています。ドローンは建設業界の様々な分野で利活用されています。専用のアプリケーションを用いて飛行コース等を設定し、自動で飛行させるフルオート飛行と、手動で任意のコースを飛行させるマニュアル飛行の2種類があり、撮影・計測する対象物や目的によって使い分けます。授業では小型のドローンを用いる為、こんなに大きいドローンを見るのは初めてだと思います。その迫力には圧倒されました。
*都島工業高校公式Instagramにドローンの動画があります
・LidarSLAM技術を用いた測量
計測範囲を網羅するように歩くことで、三次元点群を取得可能な計測機器です。自動車の通れない歩道、階段、高架、橋梁の下など、人が歩ける箇所であれば素早い計測が可能です。今年6月にLidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアルが制定されるため、更なる活躍が期待される技術です。実際に体験させて頂きました。
・固定式レーザスキャナを用いた測量
固定式レーザスキャナを用いて、地形、地物等を計測し、取得したデータからオリジナルデータ等の三次元点群データ及び数値地形図データの作成(公共測量作業規定の準則)を行う説明をして頂きました。